子供頃書いた「将来の夢」今となっては何を書いたのか覚えていない。
きっとそんなに考えずにマス目を埋めていたのだろう。
子供の頃からの夢を実現出来ている人はどのくらいいるのだろう?
プロスポーツ選手やオリンピック選手などは子供の頃から明確に目指している場所があったのだろう。
僕は今、「ラジオDJ」ということを生業にしているのだが、子供の頃から目指していた訳ではない。
高校生の頃に、女の子から「落合君っていい声してるね」と言われたことがあったが、その時は「そう?」と素っ気ない返事を返した。
自分の声なんて自分では分からないもんだ。
ラジオとの出会いは大学生の時に、たまたまキャンパス内にあったラジオ番組に呼ばれて出演したのが最初のきっかけ。
好きな音楽をかけて、それを聞いている人がいるという単純で面白いなと思ったが、その時も別にDJになろう!とは思わなかった。
それよりも当時は「演劇」の授業で受けたインパクトが自分の中で大きく、将来は「役者」になりたいと思っていた。
思い込みが強い性格なもので、自分は「役者」しかない!と就職活動もせず、大学を卒業。
劇団に入ったりしながらアルバイト生活。
「松屋」で卵をトッピングするかも迷うくらいのひもじい生活だった。
いつ役者の仕事が来るのかも分からず、悶々とした日々を過ごしていた時、オーディション雑誌に「ラジオDJ募集」というページがあるのを見つけた。
舞台のオーディションやタレント事務所のオーディションは何度か受けていたが、ラジオDJのオーディションというのは初めて。
その募集ページを見た時に「これはイケる!」という閃きみたいなものが走った。
大学生の時にラジオ番組をやったことがあるし、そうだ、高校生の頃に「いい声してる」と言われたじゃないか!!(現金なものである)
思い込みが強く、単純な性格の僕はすぐに応募。
運よくオーディションに合格し、ラジオDJとしてのキャリアをスタートすることになったのだが、
「もしあの時、役者を目指していたら・・・」と思うことがたまにある。
きっと誰しもそう思う瞬間があるはずだ。
「もし、あの時◯◯だったら」や「生まれ変わったら◯◯になりたい」
など妄想してしまうことはないだろうか?
そんな妄想とも願望とも取れる思いをコミカルに歌った曲がアメリカを中心に大ヒット!!
Lil Dicky(リル・ディッキー)という白人のラッパーが歌う“Freaky Friday”がそれだ。
Lil Dickyはアフロアメリカンが多くを占めるラップ界では珍しく白人ということだけでなく、見た目もちょっとなよっとしている。
そんな自分の立場を逆手に取り、
「もし、クリス・ブラウンに生まれ変わったら」と変身願望を歌った
この曲がラジオ、YOUTUBEで大人気なのだ。
(クリス・ブラウンは言わずと知れた今のヒップホップ界で
大人気のラッパー)
まずはその話題のミュージックビデオを見て欲しい
中華料理屋さんでリル・ディッキーのファンという男に遭遇するところから始まる。
「お前がリル・ディッキーか!応援しているぜ!てか、お前ラッパーっていうか、面白ラッパーだよな笑」と小馬鹿にされた彼の視線の先には大人気のラッパー、クリス・ブラウンが「いつもファンに追いかけられてウンザリしている。いっそ名もない誰かと変わりたいよ・・・」と愚痴ると・・・
なんと!
2人が入れ替わってしまうのだ!
まさしく「君の名は」状態!!!
最後にはエド・シーランまでも出てきたりして、豪華なコミカルなミュージックビデオとなっている。
ありえないけど、もし、自分が入れ替わることが出来たら誰になってみたい?