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忘れられない衝撃のBON JOVI

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見たこともないバカデカイスピーカーからこれまた聞いたことのないバカデカイ音が体に響く。鼓膜で聞くというより、体の中に響くような音。
大きな歓声の中、ステージ中央に飛び出したのは Jon Bon Joviだった。
アメリカケンタッキー州レキシントン市にある2万人収容のアリーナ、落合少年、当時14歳。初めて観に行ったライブだった。

-80年代のロックシーン-

1980年代、音楽シーンは派手だった。そして、ロックがギンギンに輝いていた。
“LAメタル”と呼ばれるまさしくロサンゼルスを拠点としたバンドがチャートを席巻し、多くのバンドがド派手なメイクと突き立てた髪型をしていたことから“Hair Metal Band”とも揶揄された。

Guns N’ Roses, Motley Crue, Poison, Cinderella, WarrantなどなどラジオからMTVから彼らの音楽とミュージックビデオが流れまくった。
そんな中、アメリカ東部、ニューヨーク州の北に位置するニュージャージー州から甘いマスクと圧倒的な歌唱力を持つボーカリスト、ジョン・ボン・ジョヴィを中心に結成された5人組、BON JOVIは1984年にデビュー。

いち早く人気に火がついたのはここ、日本。
日本のCMなどにも出演していたのを覚えている方もいるだろう。

-BON JOVIとの出会い-

当時、中学生だった自分は分かりやすく、刺激的なロックという音楽にのめり込んだ。
ギターがギャンギャン鳴り響き、ボーカルがシャウトする音楽は聴いているだけで自分が不良になったような気がした。当然親には聞かせられないと自分の部屋でこっそり聴いていたのだが、BON JOVIは親にも受けが良かった。
「最近聞いてる音楽、良いじゃない」と言われたときはなんだか気恥ずかしくもあり、嬉しくもあった。
それは、友達が家に遊びに来て、親に気に入られた時の感覚に似ていた。

BON JOVIの音楽はロックでもポップでキャッチーな曲が多く、他のバンドがFU%K!!と中指を突き立てている中、“Lay Your Hands On Me”、君の手を僕に重ねて・・・と優しく歌う。
また彼らの代表曲の一つである“Livin’ On A Prayer”では貧困に苦しむカップルが手を取り合い、明日への希望を捨てずに懸命に生きる姿を描いている。
他のバンドがGirls!Girls!Girls!とロック、酒、女!!と騒いでいる中、BON JOVIのスタンスは少し違うところにあった。

-憧れのBON JOVIにインタビュー-

80年代を破竹の勢いで駆け抜けたBON JOVI。
このバンドのすごいところは2000年代に入ってもヒットを飛ばすこと。
芸人さんの「なかやまきんに君」でもお馴染み、”It’s My Life”は今でもよく耳にする大ヒットとなった。

自分にとってそんなロックアイドルであるBon Joviになんとインタビューをする機会が巡って来た。
2005年、アルバム”Have a Nice Day”をリリースした時のキャンペーン。
東京渋谷のNHKスタジオで収録した。

当時のことを思い出すと胃が痛くなるほど緊張した。
与えられた時間は20分。
メンバーに付いているセキュリティはゴツく、ニコリともしない。
心臓と手汗がやばいことになっている中、メンバーが登場。

にこやかに場を和ませるギタリストのリッチー。ジョンはサングラスをかけてものすごいオーラを放っている。ピリピリの緊張感の中、インタビュースタート。
アルバムの話をする前に、自分の初めてのコンサート体験はBON JOVIで、アメリカのケンタッキー州で観たことを伝えると、それまで無表情だったジョンがサングラスを外し、”WHAT?!”と聞いて来た。どうしてそんなアメリカの片田舎で日本人のお前がライブを観たんだ? と興味を持ってくれたのだ!!!
そのおかげでインタビューもスムーズに進み、アルバムの話を聞いて終わろうとした頃・・・・ジョンがレコーダーを見つめている。
そして、信じられない一言を放つ
「回っていない」(録音されていない)
オワタ・・・頭の中が真っ白になった・・・・
その後のことはあまり覚えていないが、残された時間で簡単なインタビューを収録した。ジョンはサングラスかけ直していた。

初のインタビューは幻となってしまったが、後日、ギタリストのリッチーが生放送の番組に電話出演してくれることになった。
ジョンに比べたら性格もおおらかなリッチー。2度目ということもあり、気持ちはリラックスして”HELLO~”と話しかけると「おい、今回はちゃんとレコーダー回っているんだろうな?」という渋い声!!
こ、こ、この声は!!!ジョン!!!!どうやら先日のインタビューでレコーダーが回っていなかったのを不憫に思ってくれたのか、直前にジョンが電話インタビューに応じてくれることになったのだ。

このエピソードにますますファンになってしまった。
類稀なるモンスターバンドである彼らが今でも多く人たちに愛される理由は人柄なのかもしれない。

そんなBON JOVIが11月27日、京セラドーム大阪でライブを行う!!
この夏はBON JOVIの曲で盆踊りが話題となったが、
ドームでもこの光景が見れるかも・・・?

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この記事の執筆者

落合 健太郎

Kentaro Ochiai

ラジオDJ

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1974年茨城県生まれ東京育ちのラジオDJ。幼少期から大学まではアメリカで過ごし、帰国後はラジオDJとして日々音楽まみれの生活を送っている。現在は、関西No1ステーション、FM802で10代から圧倒的支持を得る番組『ROCK KIDS 802』を毎週月~木そして、日曜日は『Chillin’ Sunday』を担当する傍ら、テレビ出演やイベント司会、コラム執筆など多方面で活躍中。
2020年10月からはApple Musicにて世界165ヵ国に向けて日本の音楽を届ける番組、『J-Pop Now Radio』がスタート。
DJやリスナーからは「オチケン」の愛称で親しまれている。

この記事の執筆者

1974年茨城県生まれ東京育ちのラジオDJ。幼少期から大学まではアメリカで過ごし、帰国後はラジオDJとして日々音楽まみれの生活を送っている。現在は、関西No1ステーション、FM802で10代から圧倒的支持を得る番組『ROCK KIDS 802』を毎週月~木そして、日曜日は『Chillin’ Sunday』を担当する傍ら、テレビ出演やイベント司会、コラム執筆など多方面で活躍中。
2020年10月からはApple Musicにて世界165ヵ国に向けて日本の音楽を届ける番組、『J-Pop Now Radio』がスタート。
DJやリスナーからは「オチケン」の愛称で親しまれている。

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