2019年に入っていきなりBIG ARTISTのリリースラッシュ。
SEKAI NO OWARIは2枚のアルバムを、ONE OK ROCKは完全に海外志向のアルバム、「Eye of The Storm」をリリース。
これまでのONE OK ROCKとは違う、まさしく第二章の幕開けにふさわしい作品となっている。
海外のプロデューサー達とがっつり組んで作られたアルバムはスケール感の大きい作品となっている。
完全に海外をターゲットにしたこの作品が示すように、リリース直後のツアーは北米から始まった。
ボーカルのTAKAくんがゲストに登場したさい、色々と話を聞いたのだが海外のプロデューサーとの音楽制作というのはこれまで自分たちがやってきた音楽のプロセスとは全然違うアプローチだったそう。
日本ではセッションなどをしながら作っていくやり方が一般的だが、海外ではプロデューサーとどんな曲が「必要か」を話し合い、それに基づいた曲作りをしていくそう。
出来上がったアルバムはバンドサウンドというよりも打ち込みが多用され、まさしく最先端のサウンドを目指したクォリティ。
このアルバムがツアーではどう変貌を遂げていくのかが楽しみだ。
↑番組に登場してくれた時のONE OK ROCK TAKAくん
そして、今回は「あいみょん」をピックアップ。
1995年生まれ。兵庫県西宮市出身のシンガー・ソングライター。
15年3月にタワレコ限定シングル「貴方解剖純愛歌~死ね~」でインディーズデビュー、この作品はオリコンインディーズチャートでTOP10に入った。
翌年、メジャーデビューし、2017年にはFM802でもヘビーローテションとなった「君はロックを聴かない」をリリース。「満月の夜なら」「マリーゴールド」「今夜このまま」などヒットを飛ばし、昨年末には紅白歌合戦に出演。
いまや幅広い、多くの人たちから支持を得るアーティスト。
なぜ彼女がこんなにもいま求められているのか?
太宰治と岡本太郎に多大な影響を受けたという彼女の感性は95年生まれ、24歳になったばかりの女性とは思えないほど大人っぽい。
そんな彼女の詩の世界を僕個人なりに一言で表すなら「生命力」
これは決して強い歌を歌っているからではなく、むしろ逆で、弱い自分もさらけ出しているからこその強さを感じる。
希望の曲を歌っても、そこに感じる絶望。信じるからこその裏切りなどを飾らない言葉で歌ってるのがリアルに響くのではないだろうか?
個人的にマリーゴールドに出てくる「でんぐり返しの日々」という表現は大好きだ。
そして、何度も聴きたくなる、歌いたくなるメロディ。
あいみょんのミュージックヒーローは「浜田省吾」だそうだ。
彼女のお父さんが浜田省吾を聞いていて、自分もハマったという。
音楽DNAに浜田省吾もしっかりと流れているからか、彼女の音楽はスッと耳に入ってくる。
しかし、ただ耳馴染みのよい音楽だけではない。
耳馴染みのよい音楽というのは聞いていて気持ちがいいが、同時にスーッと流れてしまうようなものも多い。
あいみょんの音楽がなんか気になるのは「リズム」にある。
と、思う。
と、いうのも個人的に昨年からドラムを習い始め、あいみょんの曲にトライした。
するとそこで知るリズムの複雑さ。
普通に聞いているだけでは気づかない、ドラムのリズムの起伏が曲をドラマティックに盛り上げる!
そして、最後は人柄。
関西人という言葉で括ってしまうのは申し訳ないし、あまり好きではないのだが、何度かお会いしていると彼女の飾らない気さくな性格は土地も大きく関係していると思う。
先日、公開収録もさせて頂いたのだが、詰めかけた大勢の人たちの前でも気負うことなく、関西弁で受け答えするあいみょんをきっと(そして、特に関西の人たちは)距離感の近いアーティストと感じているだろう。
すでに日本武道館で弾き語りワンマンライブも成功させた彼女。
この後、一体どうなっていくのか?どう変化していくのかが楽しみだ。