あまり物事に対して大きな期待は抱かないように生きている。
期待をすると外れた時のダメージが大きいからだ。
学生の頃、それなりに頑張って努力したことの結果が報われなかったことがある。
いや、むしろその方が多かった。
もしかしたらただ単に自分の努力が足らなかっただけかも知れない。
いや、きっとそうなのだろう。自分で設定した努力のレベルは他の人にしたら当たり前にこなしているレベルだったのだろう。
「今やっている仕事は今後凄い、本当にヤバいくらい凄いことになるぜ!」
なんて話している人を見ると羨ましく思う。
どうしてそこまで自分と未来を信じられるのだろう、と。
自分のスタイルとして「結果が出るまで分からない」というのが強い。
ギャンブラーにはなれないし、自分に対してもそこまで自信がないのだろう。
あのさ、あなたは何を信じてる?
「今と昨日までと それだけかなあ」
昨年レコード大賞最優秀新人賞を受賞し、今年、そのバンドの名前が大きく
広まるであろう「マカロニえんぴつ」が先日リリースしたアルバムに
収録されている「キスをしよう」の歌詞である。
マカロニえんぴつは音楽大学で出会ったメンバーで結成。
今年で結成10周年となる。
素晴らしいメロディセンス、見落としてしまいがちな感情を歌詞に10代を中心に幅広い世代から今、注目されている。
「マカロニえんぴつ」というバンド名を聞いた時はコミカルな音楽をやる人たちなのかな?と思った。
ギター・ボーカルでバンドの中心メンバーである「はっとり」。
彼の名前はユニコーンを敬愛し、その名前もユニコーンのアルバムタイトルに由来しているのだが、マカロニえんぴつの音楽もユニコーンの自由さを取り入れながら、2020年代のJ-Popを表現している。
メンバー全員音大出身ということもあり確かな音楽スキルの上に成り立つ自由さは繊細さと大胆さを併せ持っている。
そして、歌詞。
どの曲にもハッとさせられる箇所がある。
“知らない他人に手を貸してもらえたのに
知ってる人間にしか耳を貸さない”
– メレンゲ
そうだよな…と頷くのは自分が色々経験し、そうなっているからか。
もし10代の頃に聞いたら「そんな風にはなりたくない」と思っただろう。
アルバムタイトルである
「ハッピーエンドへの期待は」
これは疑問系にもとれるし、その後も文章が続く言葉にもとれる。
アルバムを聞いてどう感じるだろう?
10代が聞いても、40代が聞いても心がざわつくような作品である。
そして、今回Apple Musicで担当している番組、J-Pop Now Radioでマカロニえんぴつのはっとりくんをゲストに迎えたインタビューも聞くことが出来るのでぜひ。
Tap and Listen!