エスカンで『レストア』。スーパーカー御用達の派手やかなカスタムパフォーマンスで知られる同店のイメージからしたら、ちょっと意外に思うかもしれないけれど、これがなかなか大真面目なエスカンの得意技だったりするから面白い。鈑金や塗装、整備など、専門分野それぞれにスペシャリストがいて、一見バラバラに作業しているふうで、じつは一台のクルマを完璧に仕上げるためのプログラムの下に、すべてがオーガナイズされている。クルマ好きなら誰しもワクワクするような、機能的で、統率のとれた環境こそが、エスカンという一大ファクトリーの強みだ。レストアとは、思い入れのあるとっておきの一台を、ビッカビカの“宝物”に仕立て直す作業。内外装の見た目を極上に復活させるのはもちろんのこと、内部構造のダメージまでも念入りに修復し、エンジンやミッション、サスペンションといった実働箇所を快適に乗れる状態へとリフレッシュする。つまり、クルマをつくる総合力こそが、レストアには求められるわけで、部分部分をいちいち外注に出すことなく、ワンオペで対応できる体制が、エスカンには整っている。エスカンで『レストア』。おすすめポイントその一、だ。
レストアの第一義が、そのメーカー・車種の「オリジナル」を再現することにあるのは自明の理なのだけれど、そう簡単にはいかないのもまた、レストアという仕事。ガワはなんとか取り繕えても、重要な純正パーツがもはや手に入らなかったり、品薄すぎて値段がバカ高かったり。そんな問題をいかに乗り越えるか。モノをいうのは経験値であり、テクニックだ。他車種からの流用、ちょっとした加工。いわば“裏技”のようなノウハウが、国籍問わず多種多様なクルマが出入りするエスカンには、ごっそりと蓄積されていて、それを嬉々として使いこなすエンジニアがいる。エスカンで『レストア』。おすすめポイントその二は、予算やレベルに応じて、最良の完成図を提案してくれるソフト面の優しさだ。
そもそも、レストアみたいな究極のシチュエーションに立ち向かうのは「初めて」って人が多いはず。そこで、どこの門を叩くか。ネット検索にも熱が入ることと思うが、あくまで低い敷居でニュートラルに、自分の思いをざっくばらんに話せて、作業の進行具合を気軽に覗きに行きたいと願うならば、「クルマのこと全部」を一箇所でまかなうエスカンという選択が、きっと楽しいと思う。